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2011年8月15日月曜日

Innovation in Health Services:Technology Transfer and Diffusion of Risk Assessment Tools for the Treatment of Pressure Ulcer

いのへるは、プラクティショナー中心の実践的な仲間ですが、外部の学会活動にも積極的に(というかボチボチ)参加しています。

で、今回は松下が、医療サービスのイノベーションモデルについて、Portland International Conference on Management of Engineering and Technology(PICMET2011)で発表してきました。会員のみんなとのワイワイ、ガヤガヤが発火点になりました。ありがとうございました。場所はオレゴン州のポートランドで、世界最大級の技術経営にフォーカスした国際会議です。

以下アブストラクト貼り付けておきます。

Hiro Matsushita: "Innovation in Health Services:Technology Transfer and Diffusion of Risk Assessment Tools for the Treatment of Pressure Ulcer"

Abstract

With the growing challenge of an ageing population, healthcare systems are facing severe disease conditions, such as pressure ulcers, brought about by the increasing length of stays of elderly patients in hospitals. The clinical treatment of pressure ulcer is one of the fields in which significant health service innovation has emerged. For instance, the usage rate of energy-smart risk assessment tools in curing and caring for pressure ulcers amongst Japanese hospitals was 99.8 percent in 2008 compared with 0 percent in 1986. This research is an attempt to identify the underlying factors influencing the innovation and diffusion processes of risk assessment tools utilized in treating pressure ulcers. This work identified four factors contributing to this process: 1) international technological transfer with incremental improvements, 2) a policy-interventional translational research cycle embedded in the academia-government-hospital complex, 3) a product-centric translational research cycle embedded in the industry-academia-hospital complex, and 4) grass roots promotional activities performed by Enterostomal Therapy and Wound Ostomy Continence Nurses. Finally, this study proposes a model of health service innovation in which healthcare service creation is portrayed as a co-evolutionary function among heterogeneous agents.


2011年5月21日土曜日

6/23包括評価導入による病院経営変革とマーケティング戦略

今回のいのへるセミナーは、国際医療福祉大学大学院教授の松浦清先生を招いて「包括評価導入による病院経営変革とマーケティング戦略」についてディスカッションします。

日本の医療を特徴づけていた出来高払い制度から包括評価への流れが、ここ数年色濃くなってきました。それにつれて医療・病院経営にも医療資源をより効率的に配分・活用するインセンティブが働くようになってきています。医療サービスの原価計算、クリニカルパスの積極活用、入退院管理、在院日数管理、医療サービスの質の保証、人的資源の配分からマーケティングにまで多岐にわたる領域に影響を及ぼしつつあります。

医療政策当局は、政策誘導として包括評価導入を進めてきています。すなわち、政策誘導の方向をどのように深読みして医療経営に反映させてゆくのかという高度な政策分析、ポリシー・インテリジェンスが問われます。

医療機関、医療チーム、医療経営関係者はもとより、医工連携推進者、新規医療技術、創薬、医薬、医療機器イノベーション、市場創造・開拓にご興味を持つ方々にとっても有用な知見を分かち合いたいと思います。

◆講演タイトル: 「包括評価導入による病院経営変革とマーケティング戦略」

◆演者: 国際医療福祉大学大学院教授 松浦 清氏
http://www.iuhw.ac.jp/daigakuin/specialty/staff/2-01_matsuura_kiyoshi.html

◆オープニング&モデレータ 松下博宣(東京農工大学大学院産業技術専攻教授)

◆日時・場所: 2011年6月23日(木) 18:30~20:00 於:金沢工業大学虎ノ門大学院会議室、 セミナーのあと講師を囲んだざっくばらんな懇親会があります。(会費制です。おおむね2500円位です。

◆参加料:無料

◆松浦清氏プロフィール
1970年慶応義塾大学経済学部卒業、1980年米国シカゴ大学大学院、MBA(病院管理学専攻)修了。ジョージア州アトランタの聖ジョセフ病院にて病院長研修、医療法人の経営企画室長、常務理事、KPMGヘルスケアジャパンを設立し常務取締役、神奈川県第三セクターKネット、病院経営担当社外取締役、KM医療経営コンサルティング、代表取締役社長を歴任。日本医療経営学会理事を務める。

○担当科目
医療経営学入門、マーケティングマネジメント、組織行動論、医療経営戦略

○研究指導テーマ
病院経営戦略、病院再生、組織行動論、米国・アジア(主に中国・韓国)の医療制度の比較研究

○自身の研究テーマ 
病院経営戦略、病院再生、組織行動論、米国・アジア(主に中国・韓国)の医療制度の比較研究

○研究業績
「DRGの病院経営に与えた影響」、矢野経済
「医療現場の現状と再構築」、千倉書房
「地域の疾病構造に合わせ、診療科体制と病床配分を見直そう」
・「短縮の切り札―日帰り手術」、日本医療企画
「健保と管理医療」6回連載、日経産業新聞
「再編における価値残り戦略―病院のM&A」・「再編における勝ち残り戦略-医療の質評価」、Japan Medicine

お申し込みはコチラ

2011年2月6日日曜日

3/19 在宅ホスピス・緩和ケア起業の経験から~寺子屋セミナ ー

3/9(土)の寺子屋セミナーは、全国在宅歯科医療・口腔ケア連絡会(HDC)と「いのへる」」の共催です。

在宅ホスピス・緩和ケア分野は今後日本のケアシーンにとって避けて通れない課題の一つです。この領域にはクリエーティブな発想、果敢な行動力、溌剌たるアントレプレナーシップ、そして社会性が問われます。

ケア、在宅、起業、MBA、イノベーション、留学、女性、コミュニティ、アントレプレナーシップ、リーダーシップ、キャリア開発などのキーワードに御関心のある方々、ふるってご参加を!

HDCのボードメンバーの方々も多数ご参加ということです。わいわいやりましょう笑)。

詳細と申込みはコチラから。


◆講演タイトル:
「ミシガンMBAで得たリーダーシップ理論と在宅ホスピス・緩和ケア起業の経験から得たリーダーシップ持論のご紹介」

◆演者:
鈴木ヨシモト直美氏

◆オープニング&モデレータ
松下博宣(東京農工大学大学院技術経営研究科教授)

◆日時・場所:
2011年3月19日(土) 18:00~20:00
於:田町キャンパス・イノベーション・センター4階 405教室 (25人)
講演会のあと講師を囲んだざっくばらんな懇親会があります。(会費制です。おおむね2500円位です。)

◆概要:
私が仲間と起業した在宅ホスピス・緩和ケア
→㈱GCIの組織理念~我々の存在理由~
世界最高水準の在宅ホスピス・緩和ケアの提供を通じて、地域社会、日本、そして世界のウェルビーイングの向上に貢献すると共に、参画人員全員のリーダー
シップと参画人員間のチームワークの育成を通じて、参画人員個々の職業人としての資質向上と、人間としての成長に貢献する。

詳細と申込みはコチラから。

2011年2月3日木曜日

services science, management and engineering (SSME)@東工大

東工大で、The Fourth Invited Workshop and Open Symposium on Services Systems Scienceが開かれます。
「いのへる」では医療サービスイノベーションについて議論を重ねてきましたが、今回は、松下が上記シンポにて3/6に開かれる大岡山キャンパスのセッションにて、医療サービスイノベーションにおけるTranslational Research(橋渡し研究)の事例と、Services Systems Scienceの視点からの議論を提供します。

下記の通り、北米、ヨーロッパ、アジアからこの分野をリードする研究者、プラクティショナーが集まります。services science, management and engineering、services systems science、イノベーションの関心のある方々は出ておいて決して損はないと思います。

3連チャンの3日目、つまり3/8は"Open Symposium on Frontier of Service Systems Science"として一般に公開されます。
案内はコチラです。


<以下貼りつけ>
※資料出所:木嶋恭一先生@東工大

The Fourth Invited Workshop and Open Symposium on Services Systems Science

- Supported by RISTEX, Japan Society for Science and Technology
- Date: March 6, 7 and 8, 2011
- Venue: Tokyo Institute of Technology
- Purposes

This workshop and symposium provide an occasion where leading researchers, educators and practitioners from North America, Europe, Asia and Japan will come together to share experiences and expertise related to services science, management and engineering (SSME). At the workshop, important concepts, practices and challenges will be clarified through an open conversation in systems science perspective. On the other hand, at the open symposium distinguished speakers will talk about Frontier of Service Systems Science, followed by a panel discussion on its state-of-art.

- List of participants
Gary Metcalf, InterConnections, LLC, USA
David Ing, IBM Canada
Jennifer Wilby, University of Hull, UK
Steve Vargo, University of Hawaii, USA
W. Karwowski, University of Central Florida, USA
Louis. Freund, San Jose State Univ., USA
Marja Toivonen, Aalto University, Finland
Colin Harrison, IBM USA
Sew Bun Foong, IBM Singapore
Yoshiaki Wada, NTT Data
Hiro Matsushita, MOT,Tokyo University of Agrigulture and Technology
Yoshinori Fujikawa, Hitotsubashi University Business School
Yuriko Sawatani, Japan Science and Technology Agency
Toshifumi Mizokami, IBM Japan
M. Itakura, IBM Japan
K. Kitamura, IBM Japan
Katsushi Yamashita, IBM Japan
Kazuyoshi Hidaka, MOT, Tokyo Institute of Technology
Deguchi Hiroshi, Tokyo Institute of Technology
Takao Terano, Tokyo Institute of Technology
Hidetoshi Okayasu, Tokyo Institute of Technology
Akira Kamoshida, Tokyo Institute of Technology
Kyoichi Kijima, Tokyo Institute of Technology

<以上貼りつけ>

2010年12月16日木曜日

東京工業大学「生命の科学と社会」講座で松下がレクチャー

いのへるで、レクチャーいただいた上田紀行先生@東工大が企画・運営している講義の一部です。

http://tinyurl.com/23ax5lz

<以下貼り付け>

○講義概要
総合科目は、従来の学問分野の区分けを超えて、異なる文系同士、あるいは文系と理工系とが融合またはクロス・オーバーするような学際的・広域的テーマについて、複数の教員が共同で開く科目である。各クラスの授業担当教員、テーマ、内容については、「教授細目(シラバス)を参照されたい。

○講義の目的
現代の先端的な生命科学の研究を紹介し、これらの科学が生命操作や自然環境などに関する現代社会の問題とどのようなかかわりをもっているかという点をわかりやすく解説する講義です。前半は、生命理工学部の教員が一回づつ講義し、それに対する質疑応答が中心になります。後半は、生命科学と社会との関わりについて、討論を中心に授業を進めます。

<以上貼り付け>

以上のようなアウトラインですが、松下が担当するのは:

①「生老病死の苦とヘルスケア」
②「ケアリングのイノベーション」

物質系のイノベーションそして、医療サービス・イノベーションが、医療制度を媒介にして社会に伝搬・普及してゆく過程で現れる諸現象を、生命倫理、医療マネジメントの視点から議論します。

Quality of Life(QOL)のlifeをどうとらえるのかによって、アプローチが変わってきます。

生命としてのlife
生活としてのlife
人生としてのlife
いのちとしてのlife

生命科学知の発明(インベンション)は人間(患者)のQOL向上に直結するのだろうか?
イノベーションを普及させる場としての医療機関は効果的に機能しているのだろうか?
現代の健康・医療サービスは人間(患者)のニーズに応えているのだろうか?

このような問いをベースに議論します。

2010年11月16日火曜日

加藤眞三先生『患者学~患者中心の医療を実現させるために~』

講演タイトル:
加藤眞三先生(慶応義塾大学医療看護学部教授)
『患者学~患者中心の医療を実現させるために~』

日時・場所:
2010年12月18日(土) 18:00~20:00
於:田町キャンパス・イノベーション・センター4階 405教室 (25人)
講演会のあと講師を囲んだざっくばらんな懇親会があります。(会費制です。おおむね2500円位です。)

申し込みはコチラからです。

主催:
◎医療サービスイノベーション研究フォーラム

モデレータ:
松下博宣(東京農工大学大学院技術経営研究科)

「今回は、上田紀行先生のバトンを継いで加藤眞三先生の登場です。「生きる意味」を臨床現場で患者さんと深く接しつつ深く考察、実践していらっしゃる方です。医療サービスの中心に患者を置くと、いったいどうなるのか?医療サービスイノベーションを構想し、実践する視点を共有しましょう!」

(1)トークのテーマ
「患者学~患者中心の医療を実現させるために~」

(2)テークの概要
お話頂く加藤眞三先生は、1980年に医学部を卒業して以来、大学病院、都立病院等で消化器内科の臨床に従事し、肝臓病、特にアルコール性肝障害を研究テーマとされてきました。その間に、大学病院等における現代の医療に様々な点から問題を感じ、「患者中心の医療とは何か」を悩み考えられてきました。そして、慢性病やがん患者に対する、患者教育や情報提供、患者への情報リテラシー教育、そしてスピリチュアルケアに関心を抱かれています。

1992年、都立広尾病院にて肝臓病患者のための情報提供の場として肝臓病教室を立ち上げ、18年が経っています。それを全国の医療機関に普及させるために「肝臓病教室のすすめ」(メディカルレビュー社)を上梓し、100を超える施設から350人余りの見学者を迎え入れています。現在、全国で150を超える医療施設で肝臓病教室が開催されるにいたっています。

一方、患者にも自ら積極的に医療に参加し、患者と医療者の協働関係を作り上げることを訴えるために、「患者の生き方;よりよい医療と人生のための患者学」(春秋社)を上梓されいます。

2005年に慶應大学の医学部より看護医療学部へ異動となり、慢性病態学と終末期病態学の担当となりました。看護医療学部は看護と医療ケアを教育・研究するために作られた新しい学部であり、今までの専門分化した臓器別の医学でなく、医療を慢性期、終末期という観点から見直す機会となりました。

そして先生は「患者のための医療情報リテラシー」というHP(MELIT)を立ち上げました。患者会のネットワークにも積極的に参加し、患者が自らの病気をどうとらえているかを記載した教科書づくりに加わっています。それを今までの客観的な科学に基づく教科書ではなく、患者による主観的病態学の教科書であると位置づけていらっしゃいます。

また、現在、慢性病患者におけるスピリチュアルケアの一つの形として、患者同士のグループワークをシステム化することを試みていらっしゃいます。

(3)加藤眞三(かとう しんぞう)先生のプロフィール

昭和55年8月
慶應義塾大学医学部卒業
昭和56年4月
慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程入学(内科学専攻)
昭和60年7月  医学博士(慶應義塾大学)の学位取得
昭和60年 7月
米国ニューヨーク市立大学マウントサイナイ医学部内科
Research fellow, 兼ブロンクス退役軍人 (VA) 病院内科 Resident in
Liver Disease and Nutrition(昭和63年11月まで)
平成 2年12月
都立広尾病院内科医長, 内視鏡科科長 (平成6年7月まで)
平成 6年 10月
慶應義塾大学 専任講師 (医学部内科学)(平成17年3月まで)
平成17年4月 慶應義塾大学看護医療学部教授 (慢性期病態学、終末期病態学)
現在に至る。

●所属学会および研究会関係活動
(国内関係)
日本内科学会(認定医)、日本消化器病学会(学会評議員、指導医、専門医)、日本肝臓
学会(東部会評議員、指導医、認定医)、日本消化器内視鏡学会、日本アルコール薬物医
学会(理事、評議員)、日本成人病(生活習慣病)学会(評議員)、日本微小循環学会、
アルコール医学生物学研究会、こころとからだの痛み研究会(世話人)、日本保健医療行
動科学会、東京アルコール臨床懇話会(幹事)、日本医学教育学会、
(国際関係)
International Society for Biomedical Research on Alcoholism (Member)
Research Society on Alcoholism (USA) (Member)

●主な研究課題
アルコール性肝障害および薬剤性肝障害の発生機序、エタノール代謝
患者教育、肝臓病と栄養、肝臓病と運動、スピリチュアルケア

●主な書著
「肝臓病教室のすすめ」 メディカルレビュー社 2002年
「肝臓病生活指導テキスト」 南江堂  2004年
「患者の生き方」 春秋社 2004年
「患者と作る医学の教科書」 日総研 2009年
「今日の治療薬」 2010年 南江堂

●ホームページ
患者のための医療情報リテラシー(MELIT)
http://melit.jp/

2010年9月28日火曜日

上田紀行先生:「生きる意味」を問いながら「肩の荷」をおろして生きる

講演タイトル:
「生きる意味」を問いながら「肩の荷」をおろして生きる

日時・場所:
2010年10月30日(土) 18:00~20:00
於:田町キャンパス・イノベーション・センター4階 405教室 (30人)

主催:

今回は、趣旨に鑑み「リベラルアーツ教育によるグローバルリーダー育成フォーラム」 との共催となります。
◎医療サービスイノベーション研究フォーラム
◎リベラルアーツ教育によるグローバルリーダー育成フォーラム

申し込みはコチラからです。

モデレータ:
松下博宣(東京農工大学大学院技術経営研究科教授)

パート1
上田紀行先生講演
パート2
上田紀行+参加者での語り合い

その後、講師を囲んだざっくばらんでオープンな雰囲気の懇親会あり(会費制)

概要
少子高齢化が加速し、年間自殺3万人超の常態化など、今や、ひずみだらけの健康・医療システムは社会にとっても大きな「肩の荷」となりつつあります。また生老病死苦を背負って生きる私たち個々人にとっても「肩の荷」の対処の仕方は切実な課題です。

私たちは、どのように生きていったらよいのか?そしてどのような死を迎えたらよいのか?もしかしたら望ましい死に方が見えてきたら、生き方も見えてくるかもしれません・・・。

とほうもなく重い問題ですが、前向きに考えて明るく語り合いましょう。

そこで今回は、『生きる意味』や『「肩の荷」をおろして生きる』の著者である上田紀行先生をお招きし、これらの本や上田先生の社会へのまなざしをベースにしたざっくばらんな寺子屋トークセッションを開催いたします。狭義の医療にとらわれず、宗教、社会学、文化人類学を含むリベラルアーツの文脈でも示唆に富んだ議論を共有したいと思います。

上田紀行プロフィール:
文化人類学者。 博士(医学)
東京工業大学大学院准教授 (社会理工学研究科、価値システム専攻)

1958年東京生まれ。東京大学大学院博士課程修了。
愛媛大学助教授(93~96年)を経て、96年4月より現職。
国際日本文化センター助教授(94~97年)、東京大学助教授(2003~2005年)を併任。

2005年には渡米し、スタンフォード大学仏教学研究所フェローとして、「今の仏教は現代的問いに答え得るか」と題した講義(全20回)を行う。

86年よりスリランカで「悪魔祓い」のフィールドワークを行い、その後「癒し」の観点を最も早くから提示し、現代社会の諸問題にもテレビ、新聞等で提言を行う。

98年4月より3年間、毎日新聞で論壇時評を担当し、2000年1月から2年間は読売新聞書評委員、2001年4月より1年間NHK衛星放送「週刊ブックレビュー」司会者もつとめるほか、「朝まで生テレビ」「NHKスペシャル」等でも積極的に発言を行う。

近年は日本仏教の再生に向けての運動に取り組み、2003年より「仏教ルネッサンス塾」塾長をつとめ、宗派を超えた若手僧侶のディスカッションの場である「ボーズ・ビー・アンビシャス」のアドバイザーでもある。2004年に出版された『がんばれ仏教!』(NHKブックス)では、時代の苦悩に向かい合う寺や僧侶達を紹介し、日本仏教の未来図を提示して、大きな反響を呼んだ。

学内においては、講義にディスカッションやワークショップ形式を取り入れるなどの試みを行っおり、学生による授業評価が全学1200人の教員中第1位となり、「東工大教育賞・最優秀賞」(ベスト・ティーチャー・アワード)を学長より授与された。また著書『生きる意味』(岩波新書)は、2006年全国大学入試において40大学以上で取り上げられ、出題率第一位の著作となる。

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